多摩ニュータウンの計画集団形成に期待

2012/02/19
秋元 孝夫

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多摩ニュータウンのストックを生かすも殺すも計画の善し悪しだ。廃校利用も公園活用も対処療法的計画では意味を持たない。また、総合的な指針を示す委員会も総論ばかりで役に立たない。じっくりと現状を把握した専門性の高い計画グループが必要だ。基本的な流れに沿って行政サイドで計画を策定して、予算化して議会で審議して推進するというスタイルでは、詳細な計画は煮詰まらない。何とか予算が通ったとしても、次ぎに計画策定や設計が待っていて、外部委託で入札になり、コスト競争で決まったコンサルタントの能力如何で成否が決まる何てのは御免被りたい。

東京都で行われていた『多摩ニュータウン大規模住宅団地問題検討委員会』の結論が出たようで、ホームページに素案が掲載されている。結論から言うと結局地方自治体が中心になって円卓会議を開催するという流れで、再生方針の策定を促し具体化を図ろうというもので、多摩ニュータウンでは4市を前提にすると円卓会議は現実的ではない。多摩市では円卓会議が開かれても町田市や八王子市はそれだけのために検討会議を開催するのは難しかろう。やはりまず最初に4市の関係者による組織が必要になる。

4市のポジションが異なるのだから、多摩ニュータウンを単位とした組織内部に専門家集団を組織したい。実施設計などの発注は外部化するが企画段階や計画方針を定めるのは内部で煮詰めなければならない。行政と民間が多摩ニュータウンの再生を計画する協議会を創設させよう。いわゆるカウンシルマネージャーシステム【council manager system】で、行政実務の専門家として市支配人(シティーマネージャー)を雇用して執行に当たらせるものだ。行政課題には多様なジャンルがあるので専門性の高いメンバーを糾合した組織が支える環境が望ましい。4市の内部メンバーと外部の専門家で構成するシンクタンクが計画を策定提案し、4市の各議会を通じて執行するものだ。

何れにしても定期的な人事異動で専門性が育たない行政の環境を打開して、4市の組織で計画したものを各市内部で事業を遂行することが出来、さらに行政手続きも含めて議会に上程して施策を執行する役割としてのカウンシルのポジションである。ただし、最初から全ての市政に及ぶ政策立案を実施するのは実績というか予行演習が必要で、まずはエネルギー循環などの多摩ニュータウン全体を通しての環境行政やストック活用などの管財的な運営計画など、お試しコースというのがあっても良い。新しいシステムを行政に導入するのは無理をせずにゆっくりと進めるのが正攻法だ。次第にシステムが浸透することが望ましい。

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