それぞれの晩夏ーー川崎フロンターレの麻生グラウンド。
2010/08/12
ふうとも
みなさん、こんにちは。
お盆を迎え、
夏がいよいよ
終わりに向かいつつありますね。
先週、訪問していた仙台(関連コラム 1)から戻って
数日間が経ち、
ようやく、腰を据えて
散歩できる日が来ました。

【8月11日(水)午前、川崎フロンターレの麻生グラウンドにて】
青みを増した空。
こじんまりとした雲。
涼感を少しばかり含む風。
川崎フロンターレの
麻生グラウンド(関連コラム 2)を包む雰囲気は、
もう秋が近づいてきているんだなぁという
ものに変わっていました。
ヒグラシの鳴き声が
徐々に勢いを失い始めると、
いよいよ本格的な秋の到来ですね。
そして、
麻生グラウンドの変化は、
夏の終わりを予感させる気配が
漂い始めたことだけではありませんでした。

【8月11日(水)午前、川崎フロンターレの麻生グラウンドにて】
この夏、
麻生グラウンドでは、
練習を少し見れば、
すぐにわかる変化が起きています。
意識して見ていなくても、
目が吸い寄せられるはずです。
ゴール・キーパーの相澤 貴志サンが
放っている気迫に。
最初に気づいたのは、
炎天下で、
まるで合宿のように、
基礎トレーニングを中心に練習していた
7月中旬のある日のことでした。
至近距離からコーチが打ったシュートを止めるという
基本的な練習からして、
これまでにない濃密な雰囲気が伝わってくるのです。
プロですから、
元々、素晴らしい練習をしているのですが、
そこから階段を数段上がった印象です。
声を出すとか、そういったことではなく、
黙々と日々の仕込みに取り組む中で、
体に漲っている気迫が、
溢れ出ているのです。
ゲームに出続けられるチャンスを前に、
魂のこもり具合が、
自然とまるで違うものになるんでしょうね。
とくに、
ゴール・キーパーは、
他のフィールド・プレイヤーとは
選手間の序列が
完全に異なるポジションですから。
一人だけしかゲームに出場できず、
ひとりだけ違うユニフォームを着て、
ひとりだけ手を使えて、
ほぼ専守というポジションのためです。
他のフィールド・プレイヤーのように、
出場できる可能性があるポジションが
常に複数あるという条件は
当てはまりません。
すなわち、
レギュラーと控えの間には、
天と地の差があります。
控えのゴール・キーパーがゲームに出場する機会は、
きわめて少ないのです。
そして、この夏、
川崎フロンターレでは、
これまで控えだったゴール・キーパー達に、
試合に出続ける好機が巡ってきました。
これまで、
正ゴール・キーパーだった川島 永嗣サンが
ベルギーのリールセに移籍したためです(関連コラム 3)。
相澤サン、ゲームに出れば、
いまはまだ、苦闘を続けるでしょう。
飛んだり跳ねたりしてシュートを防ぐ、
といった部分だけではありません。
「川島サン仕様」に仕立て上がっている守備陣と、
新たに「相澤サン仕様」のあうんの連携を作り上げるには、
真剣勝負を重ねることしか方法がないからです。
時間がかかるのです。
それでも、
見違えるように気迫が溢れた
練習を見ていると、
目に見えるような成果が
ゲームの中で発揮される日は、
そう遠くないように感じます。

【7月20日(火)午前】
相澤サンが
炎天下のグラウンドで、
練習の切迫感を増していた頃、
もうひとり、稲本 潤一サンが、
しっかりとグラウンドの外周を回って
走っている姿が印象的でした。
熱中症になってしまいそうな日。
基礎的なトレーニングを繰り返す中、
負荷が強めの内容の後に
グラウンドを数周走っている時のことです。
サッカーに関して、
手を抜くところをまず見ない、
素晴らしい選手ですね。
もしかすると、
暑い夏だからこそ、
プロフェッショナルな選手としての覚悟が、
よりはっきりした形で
見えやすくなるのかもしれません。
きっかけを得て、ガラッと変わる選手の姿を目の当たりにしたり、
ちょっとした振る舞いから、その選手の見識の高さが伺えたり。
トップ・レベルのチームの練習を、
日常的に見続けることができる
地元民ならではの幸せですね。



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