にわ大シンポ:考え、実践する“やわらかいつながり”

2012/02/20
高森 郁哉

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201年10月に開校し、多摩地域をキャンパスに見立ててさまざまな授業を実施してきた東京にしがわ大学(にわ大/特定非営利活動法人申請予定)。運営1年4カ月で登録学生数約2000人を数えるにわ大が2月18日、シブヤ大学など姉妹校5校の学長らや多摩地域でさまざまな活動に取り組むキーパーソンが集まる「にしがわミーティング2012」を多摩大学多摩キャンパスで開催した。

(写真左から:琉球ニライ大学・新里玲王奈学長、サクラ島大学・久保雄太学長、札幌オオドオリ大学・猪熊梨恵学長、シブヤ大学・左京泰明学長、にしがわ大学・酒村なを学長)

第1部では、全員が20代から30代という若い学長たちが各校の取り組みを報告し、意見交換した。北は札幌から南は沖縄まで、地域によって条件も課題も異なるが、地元でも意外に知られていない地域独自の魅力や、身近すぎて気づかない自然の資産などを授業を通じて伝えることで、コミュニティーの中に「やわらかいつながり」が生まれるという点は共通しているようだ。にわ大の酒村学長が高齢化の問題に触れ、「若い人たちが地域に遊びに来てくれるのはもちろん嬉しいが、住みたいと思う人を増やすにはどうしたらいいか」と問いかけると、シブヤ大学の左京学長は「楽しく働き過ごせる地域であることが大事で、それを知ってもらう環境作りが自分たちの仕事」と持論を述べた。

1部ではまた、多摩大の経営情報学部・知的プロフェッショナルゼミと多摩地域の企業4社の間をにわ大がコーディネートして授業を作った産学連携ワークショップの成果を、同ゼミ講師の中野未知子氏とゼミ生たちが発表。あきゅらいず美養品、グリーン・ワイズ、福永紙工、オリオン書房が参加し、「ゼミ生たちの気づきや成長に一番意味があった」と評価した。

第2部では、タウンキッチンの北池智一郎氏が「食べる」、My style@こだいらの竹内千寿恵氏(写真:左から2人目)が「仕事」、WAKUWORKSの和久倫也氏が「つくる」、民立おうめ楽校の山岸怜奈氏が「自然」、井上レディース・クリニックの井上裕子氏が「いのち」、そして小学校5年生でマチダ大學の事務局長を務める武藤篤司君が「学び」という各テーマの取り組みを、それぞれ個性的でユーモアも交えたプレゼンで報告し、自分なりの「やわらかいつながり」を語った。

写真右端:コーディネーターの藤田エミさん

2部では、壇上での発表と、5人前後の小グループに分かれた聴講者たちの意見交換が交互に進行。登壇者の発言をヒントにしつつ、参加者も各自のバックグラウンドや現在の活動をふまえた「つながり」を考えた。各グループで討論をまとめたコーディネーターたちが2部の終盤で、会場全体に討論の内容を報告。「自分が興味あるテーマがつながりのきっかけになる」「SNSのバーチャルなつながりとリアルのつながりを両方うまく活用したい」といった意見が出された。

第2部終了後の教室や別室の懇親会会場では、あちこちで参加者たちが名刺や携帯番号・メールアドレスを交換したり、フェイスブックの友達申請を約束する光景が。つながりを共に考えるこの日のイベントは、参加者たちの新たな「やわらかいつながり」を確かに生み出していた。楽しみながら学び、共感することで広がるつながりが、地域で今後どのような成果を上げていくのか、期待して見守っていきたい。

東京にしがわ大学

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